2005年03月

セルラー

ad6b5d44.jpg
予想外に面白いぞ
こりゃぁ!!!!

予告編は観たことなかったし
ポスターも地味。

密室サスペンスだろ。
程度に思っていた。


完全にノーマークだったのに、映画好きの友人から勧められた。
それも一人ではなく三人から。
みんなからの「案外、面白い!」という口コミを信じ、鑑賞。

上映開始5分ほどで、すでに事件発生!
そこからは全く止まることが無い、
まさにノンストップムービー!!

あらすじはとても単純で、
とりたてて面白くなりそうな要素が感じられない。
だけど、小気味良いテンポとキャストの魅力で
ここまで面白くなるんだね!

薄い脚本でも、キム・ベイシンガーが出ているだけで
骨組みのしっかりとした落ち着いてる作品に見えるから不思議。
彼女は生物の教師という設定。
色気ムンムンの彼女が、なんで教師なんて設定なんだろう…と
不思議に思ってたら、意外な所で生かされる。

もう一人の主役クリス・エバンスくん。
イマドキの軽い青年が等身大で活躍するところがミソ!
都合良く強くなったりしないから、ハラハラどきどき!
爽やかな白い歯とやんちゃな笑顔、
これからきっと売れるよ(笑)。

そして、もしかしたら影の主役?!
ウィリアム・H・メイシー演じる実直な警官がカッコイイ!!
アクションの派手さや、銃の構え方などの見た目ではなく
穏やかでありながら悪を許さない真直ぐな熱さにしびれた。


残念ながら、そんなにヒットしなかったようだけど
レンタル・ビデオとかで人気出そうな作品だな。

ローレライ

7dba36a3.jpg
すごくマンガ的な設定。

若干重みが不足した役者さんが
集まった感じだけど、
役所広司さんの存在感で
ピリっと締まった感じ。

キャラクターの感情が
とても現代的で
真実味が薄く、軽い感じ。

歴史物に強くない僕にとっては感情移入しやすかったし
漫画世代には、
すんなり受け入れられる設定になっている。
もっと堅い作品だと思って来ちゃった人にとっては
拷問のような内容だろうなぁ~。

「お国のため」
それはひいては自分のため。
どんな形で生きていくのかは自分で選び
そして、他者が選ぶ道も尊重する。
戦時中には、上官の命令は絶対だろうし
死なば諸共が本当だろうから
到底あり得なかったであろう
夢物語り的な考え方だけど…。

そうであってほしいと、願わずにはいられない。


…と、かなり好意的なことを書いてきましたが…

と・に・か・く・CGがヘボい!!!!!
こんなんが日本の最高水準なのか?!
大画面で観るとチャチさが倍増。

水の表現は難しいとは聞くけど
海や水中のお粗末さと言ったら、涙が止まりませんよ。
ぜぇ~んぶ単調なブルーのグラデーション。
海の深さや奥行き、
もちろん水圧や温度は全く感じられず、
ここはプールか?!って感じ。

技術を生かすのはセンスと試行錯誤。
怪獣映画ならいざ知らず、ごまかしのきかないものでは
ミニチュアを駆使して創意工夫していた時代の方が
はるかに素晴らしい画面になっていたと思う。


全編、良い意味でも悪い意味でもアニメ臭がする。

ボーン・スプレマシー

037aef84.jpg
前作
「ボーン・
 アイデンティティー」は、
マット・デイモンの
新しい魅力に溢れてて
けっこう面白かった。


で、それを観てから早2年。

映画が始まってすぐに
前作の記憶が、かなり薄れていることに気付いた。

「Who is he?」

そんな戸惑いをよそに、
足早に動き始めている本編。
こりゃあ、考えずに楽しまなきゃ!


ボーンの恋人マリーは、ちょっと地味で
グラマラスではないけれど、とても素敵だなぁ~。
予告編でくり返し流されてたから
ネタバレしちゃうけど、序盤でアデュー…。
うぅ~っ、勿体無い…。

今回も激しいカーチェイスが見せ場。
このシリーズのカーチェイスは
スマートな感じではなく
ボッコボコになりながら、これでもか!これでもか!
という荒っぽさがあって好きだ。

ボーンというキャラクターは、とても人臭くて
ヒーロー然としていない部分が
マット・デイモンの野暮ったいイメージと相まって
親近感の湧くキャラとして魅力的だと思う。

勧善懲悪の部分と、彼の圧倒的な強さも爽快!

今回も、ちょっと切ないエンディングだったけど
まだまだ続く感じだねぇ~。

故郷の香り

9a7942c2.jpg
日本人好きのする
素敵なタイトル
…だとは思うけど、
タイトルの意味は
最後まで分からず。

原題は
主役の女の子の名前、「暖」(ヌアン)。


小さな村の風景。

鳥のさえずり。

風にそよぐ木々の葉擦れ。

小川のせせらぎ。


原風景が静けさを伝えるオープニングが
全編を物語っている。と言えるだろう。

そんな時の止まったような村にも
どうにも抗うことのできない時の流れがある。

そこに住んだ人、それぞれの思いが
過去と現在にフラッシュバックしながら綴られる。
ただ、外見的に時間経過を表した部分が少ないので
観ていて混乱する部分があったのが残念。


言葉を発しない香川照之が
なんとも言えないイイ顔を見せる。
表情は言葉を超えて饒舌だという当たり前のことを
あらためて感じさせられた。


変わらないもの、変わっていくもの。
その両方が自然に流れている。

自分の現実と重ね合わせて、感慨深いものがあった。

ビヨンド the シー 夢見るように歌えば

9f35ce26.jpg
うぅ~む。

ケビン・スペイシーは
素晴らしい役者だと思うけど
この役は厳しい感じが…

歌い踊るショー・ビジネス。

ダンスシーンも
しっかりこなしてはいるんだけど
一所懸命な感じが
痛々しいくらい
画面から伝わってきて、ツライ。

顔は笑ってる(ちょっとこわばってる)けど、
目が真剣。

このシーンが、この作品一番の見せ場なのに
息切れしているようにも見えるし
余裕を感じられないので
エンターテインメントとして楽しめなかった。

子供のボビーが、ちょこちょこ登場する。
大人顔負けのダンスを見せての熱演なんだけど
こまっしゃくれてて全然可愛くない!


ボビー・ダーリンは、
かなり人間性の薄い人に描かれていたけど
義兄の優しい表情はとても良かった。

『人は姿(見た目)で聞く』
まさに自分もそうだった。

火火

751ba887.jpg
いい作品を観ましたぁ~。

いわゆる
「魅せる」映像は
皆無なんだけど、
グイグイ
引き込まれてしまった!

田中裕子演じる神山晴子は実在の陶芸家。
とても激しく熱い、炎のような人だ。

まさに信楽焼そのままに、
炎から表情が生まれてくる感じ。


窪塚俊介くんは、
陶芸を志すが白血病で倒れるという息子役を
初々しくも大熱演だ。すごい!

彼を支える人達の活動がきっかけとなり
骨髄バンク創設に繋がったというのが興味深い。


僕も過去に、骨髄バンクのドナー登録を考え
資料を取り寄せたことがある。
骨髄適合者となった場合、
提供するため手術をすることになる。
尊い命を救うためとはいえ、
仕事を休み、自分の身体にメスを入れるとなると
安易に登録は出来ないと思った。

実際、
いざ提供の段になると及び腰の人も多いと聞く。

テレビCMなどでは、登録はあなたの善意です!
みたいな言い方をしているようにも感じるが
闇雲に登録することが果たして良いことなのか…。


それでも、この映画を観ると
そういう疑問をもつことが
間違っているように思えてくる。
それほど白血病の闘病は凄まじいのだ。


とりたてて重要な役ではないのだけれど、
とても印象に残った黒沢あすか。
彼女のように献身的になれたならイイのだけれど…。
プロフィール

ヨネえもん

記事検索
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ