2005年07月

アイランド

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前半はクールな近未来SF。
予告編でおおまかなストーリーは
分かっちゃっているんだけど
謎めいた部分にうまく引っ張られて
ドキドキしながら観られた。

「ブレードランナー」のような
混沌としてダークな未来都市ではなく
今の世界がちょっと発達したような
いかにも在りそうな世界観が面白い。


主演のユアン・マクレガーは
良い意味でも悪い意味でも
スタイリッシュな雰囲気とは程遠いので
とても人間的だ。
子供のような真直ぐな眼差しは彼の真骨頂。

スカーレット・ヨハンソンは
相変わらず、なにかしでかしそうな
一筋縄ではいかない感じ。
キャラクター以上に個性が立ってる気もする。

ブシェーミが、面白い役を好演。
昔はスゴイ顔だと思ったけれど、ここまでくると
得な顔にも見えてきちゃうな。


後半は、まるで別の映画かと思うような展開。
激しいカーアクションの連続!
そこまでやるか!というド派手なシーンの連続で
何台もの車がグッチャグチャ。
ヘリコプターも滅茶苦茶なら、ビルも大破!

予想を大きく上回る激しさの
エンタテインメント大作でした!


ここからネタバレ注意です!
――――――――――――――
予告編で分かると思うけど
この映画はクローンが題材。

主人公自身がクローンであり、
そこに人間の尊厳は?などという道徳的な問いかけはない。
ただ、一所懸命生きようとする生命と
それを商品としてしか見ない、奢った人間のエゴが
アクション映画として描かれている。

そのせいか、カタルシスはあるものの
感動という部分では弱いかも。

同じくクローンを扱った作品では、
『ポケットモンスター/ミュウツーの逆襲』の
「クローンもなにも関係ない!同じ生き物なんだ!」
という描き方は泣けたなぁ~。

星になった少年

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観賞後、劇場のあちこちから
すすり泣く声が聞こえた。

僕は…。

「子供と動物にはかなわない」と
この映画の中でも
出てきたセリフだけど
それだけじゃあ
なぁ~んにも感動できない。

子供と動物モノに滅法弱い僕なのに!

柳楽くん、今回もシロウトっぽさがウリ?
一瞬の表情には、
ハッと目を奪われるものがありますねぇ~。

常盤貴子ちゃんも、いい表情するなぁ~。
屋根の上で泣くシーンとか、グッときた。
お母さんを主役にしちゃうか、
哲夢くんの感情を中心に追うか、
どちらかに絞れば
もっとストーリーがしっかりしたんじゃないかなぁ。

タイの象使い学校長の笑顔や言葉も良かった!
やっぱり微笑みの国やねぇ~。
タイの象使い学校のシーンは、
いい意味で素人っぽくて良かった。
もう少し、この部分に比重が置かれれば
哲夢くんの目指していたものが伝わってきたんだろうけど…。

細かく観て行くと、いい所もいっぱいあるんだけど
映像はイマイチな感じだし
どうも演出過剰であざとく見えちゃって…。

せっかくの坂本龍一さんの素晴らしいテーマ曲も
曲だけが際立っちゃって、勿体ない。

日本で初めて像使いになった坂本哲夢くんを追う
ドキュメンタリーとして見たかったなぁ。
ストーリーやメッセージがとても好きなものだけに
映画としては、ホント残念でならないっ!

2週間、映画館に行けなかったです。

夏モードになると、映画館が遠のいてしまいます。
ふりそそぐ有害紫外線の中でさえ、太陽が出ているならば
暗い映画館に入る気分ではなくなってしまうのです。

「レイトショーなら関係ないじゃん」とも思うのですが
早起きして、海に行ったり遊んだりしていると
映画館で寝てしまいかねないほど疲れてしまうんですよね。


映画も「縁」だと思います。

きっと、僕の人生に必要ならば
違うかたちで巡り会うのだと思ってます。
ちょっと大袈裟ですけど…。

…ホントは
2週間、映画館に行けなかったので
負け惜しみを言っているだけなんですけどね(笑)。
んもう、観たい映画が溜まりまくりでぇ~す。

旬を逃してしまうと意味のない作品もありますが
罵詈雑言さんのように、
名画座をうまく活用するのも良いですよね!

来週の月曜日は映画の日!
何か観られるかなぁ~♪

亀は意外と速く泳ぐ

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全編びっくりするくらいの
ローテンション。
だけど、
思わずにんまりしてしまう
可笑しさにあふれている。

激しいツッコミは存在せず
出てくるキャラクターみんなが
ボケまくりのボケっぱなし。

そのさじ加減も
「なんだかヘン」程度なので、僕のツボにハマりまくり。

全編に入る主役片倉スズメ役・上野樹里ちゃんの
モノローグがゆるぅ~くて絶妙!
このままコメディ路線を歩んで欲しいなぁ。

ふせえりさんの、人をおちょくったような
とぼけた表情がサイコーにイイ!
にじみ出てくる優しさにもジンワリしたりして。

幼なじみのクジャク役の蒼井優ちゃんは
優等生ではない弾けたキャラが似合うね。
彼女がやると砕け過ぎることなく、可愛いんだよなぁ。

他にも、微妙に豪華なメンバーが
面白いことをやってくれます。


ビデオカメラでの撮影らしく、かなり画面が安っぽい。
スズメちゃんのポップな色合いの部屋は
ハレーションをおこして輪郭が滲んでいるくらいだ。
観ているうちに慣れてはくるんだけど、
せっかく楽しい映画なのにもったいない。
これがフィルムだったら、もっと多くの人に
観て楽しんでもらえただろうに…。

舞台となっている街の撮影は三崎。
僕は、子供の頃からよく行っていた場所なので
なんだかとても身近に感じられた。
カメラを通すと、町並みの古めかしさって
いっそう強調されるんだなぁ。と実感。

次回作は、なんと川崎で撮影とのこと!
僕が住んでいる街が舞台となって
どんな物語りが繰り広げられるのか
今から、とても楽しみなのであ~る!!

宇宙戦争

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全編リキが入っていて
観た後ヘトヘト。

疲れた…。

主演のトム・クルーズの演技は
今回も
いつも以上にハイテンション!
血管切れそうです。

彼が演じるのはブルーカラー。
なんの取り柄もなさそうで、
宇宙人に対して何か出来るわけではなく
ただ右往左往逃げ回るだけ。

その何も出来ない所が、
逆に好感度高いです。

周囲の人達が容赦なく殺されていく中、無事なのは
この上なく異常にラッキーマンだとは思うけど(笑)。


前半は「一体どうなるんだぁ~っ!」という興奮で
けっこう面白く観ていたのだけれど、終盤は息切れ。
娘役のダコタちゃんが叫ぶたびに
「もういいよ…」と思っちゃったりして…。

宇宙人との戦いで終始するのかと思ったら
息子と父親との尊厳や成長などを描いて
映画としての厚みをもたせようとしている感じだ。
息子ロビー役のジャスティン・チャットウィンくんが
あの年頃の鬱屈した感じと
熱いものが同居しているのを熱演。

…ただ、宇宙人が迫っている状態で
ヘタに人間ドラマをされると間延びしちゃうんだよね。
何も残らない娯楽大作にはしたくなかったんだろうけど。
このバランスって、難しいね。

オチは昔のまんまで呆気無い。
それも、解説がないと分からないというのはどうかな?
CGなんて、多少のことでは驚かなくなっちゃった今
あえてリメイクする意味を出して欲しかったなぁ。

月とキャベツ

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映画館ではなく、家でDVDを観た。
とても残念だ。
こんなにもキラキラした
映像を詰め込んだ
写真集のような作品を
映画館で見逃していたなんて…。

まるで、一枚の絵のように
完成された画面。
映画の中にも、
いい写真がたくさん出てくるけれど
相当こだわって撮られたんだろうな。

もちろん映画だから動きがあるんだけど
人物が移動した時には、
同じ背景でありながらも違う絵になっている。

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すごいなぁ~!
キレイだなぁ~!

動きも、
まるで風になびいているかのよう。
白いワンピースが
余計にそう見せるのかもしれない。
真田麻垂美さん演じる「ヒバナ」は
まるで、たんぽぽの綿毛
みたいな女の子だ。

感情をつかみにくい表情なんだけど
全身で感情表現しているかのようにも見える。

主演の山崎まさよしくんは、当時まだ無名だった。
それでも、今とあまり変わらない雰囲気だ。
演技は演技でないような、
きっと彼はいつもあんなだろうと思わせる感じ。
彼という存在があって、この映画が成り立っているといっても
言い過ぎではないだろう!

彼の代表曲でもある
『One more time, One more chance』。
実際はギターで作曲されたというこの曲を
映画ではピアノで作って行く過程を追いつつ進む。
音って一音では、ただの音でしかないはずのに
それだけでも、こんなに色んな表現ができるものなんだね。

夢を見ていたかのような
優しい時間の流れる余韻。

今宵は星でも探してみましょうか!
願いがもしも叶うなら…
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マラソン

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生まれてくれてありがとー!
笑顔に癒されましたぁ~!
母親の愛情が胸に沁みました!
『マラソン』サイコ~!

まるで、最近よく見かける
安っぽい映画宣伝のように
書き始めましたが…。

思いつく賛辞の言葉を
全て捧げたくなるような素敵な作品でした!
うぅ~ん、言葉にするとなんてチープなんだろう!
語彙の無さが悔やまれる…。


予告編で既にヤバいと思われた方は、
きっと劇場で嗚咽ですよ(笑)。

僕は右目からだけでしたが、涙がポロポロ
鼻水ズルズルというすごい状態でした。

この涙が、可哀想という哀れみのものや
センチメンタリズムからのものだったら
あざとくて嫌なんだけど
とてもイイ気分を分けてもらってのものなのです。

冒頭の幼少期は、とても辛く色々考えさせられた。
哀しさよりも、歯がゆい戸惑いに
胸が締め付けられて、涙も出ないくらい。


この物語の主役は、敢えて母親だと言いたいな。

自閉症のチョウォンくんを育てて行く苦悩。
それによって生まれる喜びと戸惑い。
彼女自身の、母親として、そして人間としての成長の過程が、
子供を産んだことはモチロン、育てたことがない僕にも
しっかりと伝わってくる。

愛情と束縛。奉仕と自己満足。
どれも境界が曖昧で、明確な線引きなどない。
その結果として「良」と出るか、
「悪」と出るかの違いだけである。

他の登場人物達にも言えることなんだけど
彼の存在によって、それぞれに大なり小なり様々な気付きがある。
彼は彼のペースで、ゆっくりと成長を続ける。
それらを写し出す映像が、心憎いまでに優しく美しい。
風や雨や木漏れ日など、それらにも包まれているようである。


まさに人生は、マラソンのように
一人だけれど、独りではない。
途中で休んだってイイじゃない。
マイペースで一歩ずつ行きまっしょい!

チョウォンくんを演じるチョ・スンウくんの
素晴らしい笑顔に、たくさんの熱い思いをもらえた気がした。

大いなる休暇

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おひょいさんこと
藤村俊二さんのナレーションが
聞こえてきそうなタイトル。

シャンテシネっぽい作品かと思ったら
いかにもシネスイッチ銀座!
という感じの作品でした。

物語の舞台は、過疎化した島。
とても笑えない深刻な舞台背景なのに
見事にコメディタッチで描かれてます。

とは言っても、手放しで笑うものではなく
人の滑稽さや、哀しさの中に見い出される
生きている笑いとでも言うのかなぁ。
地味だけど自然に湧き出る可笑しさです。

都会から島にやってきた医師。
島民の嘘に騙されている時の彼の表情が
とても微笑ましい!


「嘘をつくこと」=「誇りの表れ」

この方程式に気付いたのは、映画も終わろうかという頃。
終盤まで、
なぜ本当のことを言わないのかと
イライラしていたぐらいだ。

たくさんのモノに溢れた状態で生活している僕には、
彼らのように、最後に残った「誇り」を守っていくことが
一体どういうことなのかは、想像することしか出来ない。

それでも、限られたものの中で
多くを求めず生きていく姿にはとても共感できるし
与えられたものに対して、限られているからこその
最大限の感謝と喜びを見出せる部分は、羨ましくもあった。


出ている人たちの笑顔が、とぉ~っても素朴で良いのだぁ~。
もちろん彼らは役者なんだろうけれど…。

ともすれば物欲で心を満たしがちな自分を顧みて
ちょっと反省。
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