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重くもなく、軽くもなく。
だけど
重さもあり、軽さもあり。

いい感じのバランスで
僕は、
この作品好きだぁ~!

「性同一性障害」
ややもすれば好奇の視点から描かれかねないし、
必要以上に深刻な問題として
捉えられかねなくもある。

どんな描き方をしていても
観る人次第で
観られ方は変わってくるとも思うけど…。


主役の彼女の行動には
彼女にしか分からない苦悩も多いのだろうけれど
自分に素直に生きようとしているせいか
気持ちが、とても良く伝わってくる。

映画に良く出てくるドラッグクイーンのように
どぎつい化粧ときらびやかな衣装をまとい
まくしたてて笑わせるタイプじゃない。
たまに派手な格好もしちゃうけど
エレガントな身のこなしをする「女性」だ。

実際、彼女が母親だったら
ちょと躾に口うるさいタイプだろうなぁ~(笑)。


そんな彼女を父親とは知らず
一緒に旅をすることになった息子。

へそ曲がりで、とんがってはいるけれど
他人と思ってる人の小言を素直に聞き入れるあたりは
かなり純粋な青年なのかもしれない。


設定自体は突飛でも
根底には、人と人とが認めあい
共に生きていくことの難しさ
そして、
共に生きていくことの喜びが描かれている。


彼女たちは、これからどう生きていくんだろう?

乗り越えなければいけない壁や
難題は、まだまだ山積みだろうけれど
きっと、変わらず
力強く素敵に生きていく。
確証はまったくないけど、そんな気がする♪



僕の席の前に座った老夫婦の観賞後の言葉
「勉強になるねぇ~」
一体どういう意味なんでしょうね(笑)。