2006年09月

イルマーレ

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サンドラ・ブロックって
池畑慎之介に似てない(笑)?

色気は全く感じないけど
どこか可愛らしいとは思う。

しっかりしてそうだけど
隙がある感じなんだよね。


彼女の雰囲気に引っ張られてなのか
自然体のキアヌ・リーブスがなかなか良い。
ここんとこの出演作と言ったら
得体の知れないモノと戦ってばかりだったからね(笑)。


でも、かなり大人しい内容なので
主演の二人がくすぶってる感じがした。
もっと顔の売れてない地味な役者の方が
かえって味が出たかもしれない。
…って、ハリウッドでリメイクすること自体が
無謀ということか。


湖畔に佇む硝子張りの家。
せっかくの夢のようなシチュエーションなのに
映像ではほとんど活かされてない。
なんで?
もっと照り返しとか、透過する光とか
映像美にこだわってもいいのになぁ~。

二人の時間のズレを季節で表現はするものの
気温差とか、匂いとか、
どうも体温が伴っていない感じで、実感が薄い。

もっと見せ方が色々ありそうなもんだけどなぁ~。


ストーリーは、けっこう好き。
秋を感じる公園で、カフェオレでも飲みながら
こんな話しの文庫を読んだら
甘々な気分に浸れるだろう。

映画としては、うぅ~む…。
『オータム・イン・ニューヨーク』あたりが
好きな人だったら、お薦めするけどね…。


ちなみに池畑慎之介♪b03df050.jpg

フラガール

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もっと、おちゃらけた
軽い作品かと思ってたら
とても真面目な作りだった。

軽快なテンポではなく
少々展開がまどろっこしい。

それはきっと、
大勢出てくる登場人物を
一人ひとり丁寧に描いているからだろう。

今流行りのロハスで
ハワイア~ンなリズムでは決してなく
昭和ぁ~なムードたっぷりだ。

それもそのはず、
常磐ハワイアンセンター
(現・スパリゾートハワイアンズ)の
創立までを追ったお話しなのである。


松雪泰子ちゃん、ええなぁ~。
気位が高く、それでいて情に厚そうないい女を好演!
燃えるようなダンスシーンにやられた。


今回も蒼井優ちゃん、ええでぇ~!!
東北訛りやあっけらかんとした笑顔が、
これまた可愛らしいのなんの♪

母親役の富士純子が娘の中に本気を見出す、
稽古場でのひたむきなダンスシーン。
『花とアリス』を彷佛とさせる(というか焼き直し?)。
彼女のダンスは、長い手足を活かして
風に揺れるような滑らかさがあり、とても色っぽい。
そして、エンディングでのソロダンスは圧巻!


ほぼいつものキャラクターでの怪演が楽しい
南海キャンディーズのしずちゃんや、
炭坑のリストラにあった父親とともに
志半ばで北海道へと向かうことになってしまう
友達・早苗役の徳永えりちゃんの
素朴な少女の優しさと瞳のきらめき。
などなどなどなど…。

最後のフラダンスのシーンでは、
それぞれの思いを胸に集ったフラガール達の
映画という虚構を超えた表情を捉えてて
素晴らしかった!!


「笑顔で働ける時代に」
これは女性に限ったことではない。
現実には難しいことも多いし
笑ってばかりはいられないけれど、
努力や苦労の先に
ほんの少しでも心が笑顔になれたならいいね!

X-MEN:ファイナルディシジョン

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どこか
B級感を漂わせながら
出演者はいつのまにかA級。

回を重ねるごとに
どんどん面白くなっていく
珍しいシリーズだ。

CG技術の向上がそのまま活かされ
惜しみなく披露されている。
うひゃぁ~~~~っ!!
かっちょえぇぇぇ~~~~~~っっっ!!!!!!


前回のエンディングで死んでしまったと思われた
ジーン・グレイが、すっごいことになってる!!!
ああぁ~っ、ネタバレになっちゃうから
これ以上書けないぃぃぃ~っ。

まるで
「エミリー・ローズ」だ!
とだけ書いておこう。


最近の映画は上映時間が長過ぎませんかねぇ~。
そんな、お嘆きの貴兄にも朗報?!
この作品は、この密度にも関わらず2時間を切ってる!
テンポいいですよー!!

複雑で微妙な人間関係も
要所要所でしっかり押さえてあるので
ドラマとしても、見応えがある。


人と合わせるため、自分を変えることができる人。
そうしようとする人。
自分に合わせようと、人に強いる人。
排他的な人。

自分を変えず、それでも馴染もうとする人。
孤独を選んでいく人。

ミュータントという突飛な設定だけど
そこには普遍的な人間の問題が描かれている。
それは、このシリーズに貫かれているテーマであり
どれが正解なのかは明示されない。


前出の
「キンキー・ブーツ」と、似ているかもしれない。


表面的な格好良さに酔うのも良し
深読みして感慨にふけるのも良し。


一言だけ言っておきます。
エンドロールが終わるまで帰るな!

グエムル 漢江(ハンガン)の怪物

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韓国では
記録的なヒットだったとか。
アジア各国でも、
なかなかの好記録を
打ち立てたという本作。

怪獣大国・日本での反響やいかに?!


僕は、完全にウルトラマン世代である。
一体何度見たのだろうか?

小学生のころなら、登場したウルトラ怪獣は
すべて言えたくらいだ。(みんなもそうかな?)

子供がいない方がおかしいくらいの年齢になった
今でも、怪獣には
ちょっとときめいちゃったりもする(笑)。


で、グエムル。

かなりコメディ色が濃い。
親子の愛情に涙する映画…かというと
どこかすっとぼけた雰囲気満載!

社会や権力に対する憤りを臭わせつつも
茶化して、けむに巻いてる。

決して「美しい人間愛」などという代物ではない
土臭い人間味に溢れた作品だろう。
日本じゃあ、絶対にあり得ない作り方だよね。


これに出てくる怪獣は
話しの筋に合わせて、設定が作られているようで
どうもご都合主義的な存在に思える。

嘘の中でのリアルさを感じさせる怪獣。ってのは
なかなか難しいのかもしれない…。


怪獣映画としては、どこにそんなに
人を惹き付ける魅力があったのか分からない。
人間ドラマとしては楽しくは観られたけどね♪

キンキー・ブーツ

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いまの市場を動かす
大きな力のひとつは
LGBTだという。

先日の「R25」にも
そう取り上げられていた。

LGBTとは、
レズビアン(Lesbian)、
ゲイ(Gay)、
バイセクシュアル(Bisexual)、
トランスジェンダー(Trancegender)
の人々を総括して指す言葉だとか。


父親の死後、昔ながらの経営では
うまくまわらなくなった製靴会社の青年が
起死回生に選んだクライアントは
ショーで生計をたててるドラッグクイーン。

ナリこそは女性だけれど身体は男。
女物の靴では、男の体重を支えるのは厳しい。
そこで、女物のデザイン性と
男物の強度を持ったブーツを作ることに!

…とまあ、こんなあらまし。


職人気質の仕事、技術が活かされ
新たな形へと昇華していくさまは心地いい。

人との違いを自分で受け入れ
自分と違う人を認め
お互いの個性を活し
足りない部分を補えあえたのなら
世界はどんなにか素敵だろうか。
この作品を観ていると、そう思える。

偏見に苛まれつつも
次第に認めあうようになるという黄金のパターン。

こういう作品がくり返し描かれるということは
人を認めること
ひいては、自分自身を認め続けることが
とても難しいことの裏返しでもあるんだろうなぁ。

確かに人の目は、気になるからねぇ~。
「人の目」とは
自身の声の投影であるような気もするけど、
まわりを気にしなさ過ぎるのも嫌だし…。


キャラクターとしては、凄い迫力で魅力的な
ドラッグクイーンのローラ。
彼女のショー自体が迫力不足だったように思えて
エンディングの盛り上がりがイマイチに感じた。
とても面白いのに、
カタルシスが足りないのが残念でならない。

時をかける少女

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友達から薦められるまで
上映しているのすら気づかないくらいだった。

口コミの効果なのか、映画の日というのもあってか
平日にもかかわらず劇場はかなりの混雑。
上映館も若干増えたらしい。

うん、うなずける!

主人公の子供っぽさの残る荒削りなひたむきさに
すごく惹き付けられ、熱くなった。

こりゃあ、いいもん見させていただきました!!!!
友達の言葉を借りれば、久々キターッ!!!!!!!


大林宣彦監督・原田知世の
『時をかける少女』は、とにかく素晴らしかった!
演技云々より、
画面からほとばしる眩しいほどのきらめき。

そんな名作のアニメ化ということで
どうしても見劣りしちゃうだろうと危惧していたけど…
ところがどっこい、なかなかイイ!

というか、すっごくイイ!!


設定は現代に置き換えられ、
原田知世が演じていた芳山和子は、
今回のアニメ版での主人公である紺野真琴の叔母に。
声が知世ちゃんじゃなかったのは残念。

絵は、二重影が当たり前の昨今
全く影なしなので、最初は、かなり手抜きに見えたが
背景や美術が、かなり緻密に書き込まれ、
奥行きがあって素晴らしい出来栄え。

話しが進むにつれて
キャラクターの生きた表情や動きの魅力に引き込まれた。

特に、主人公・真琴の泣き顔といったら!
ここまで感情をあらわに、
激しく泣きじゃくった少女キャラがあっただろうか?!
「まだまだ子供なんだ…」
つたなく新鮮な声優の演技と相まって
ぐぐっと胸を鷲掴みにされたようだった。


随所に入る笑いの要素も小気味良いし、
一体どうなるのだろう?!と、
スリル満点の展開にハラハラどきどき!!
映画、それもアニメということも吹っ飛んで
すっかり作品の世界に入り込んでしまった。


8月中は一回しか劇場に足を運ばなかったのだけれど
9月になり、久しぶりに観た映画が
こんなにも、こんなにも
胸を熱くしてくれる作品だったことが、とても嬉しい!

いやぁ~、やっぱり映画って
イイもんですねぇ~♪

この映画を薦めてくれた友達にも、感謝!!
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ヨネえもん

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