僕は煙草を吸わない。
僕の家族も吸わない。
職場や友人には愛煙家が多いので
「吸っていい?」と聞かれたら
「どうぞ」と答える。
でも、基本は嫌煙家だ。
街での歩き煙草には顔を曇らせるし、
ホタル族(隣家のベランダから)の臭いにも敏感。
歩き煙草は、
子供の目の高さに火元がきて危険と言われるが
僕自身も腕にジュッとやられたことがある。
こんれが、めちゃくちゃ熱いんよ!!!
ほんの少し気を使って手首を返し、
火元を地面に向けるとかすればイイのに。
前を歩いている喫煙者から
より身体に有害と言われている副流煙を
直に吸い込まされたりするのも不快だ。
身体に云々という以前に、けむいんじゃっ!!
「他人の煙りは嫌だ」という喫煙者も多いと聞くが
自分の煙りの行き先には無頓着というのが
ホントに不思議でならない。
そんな僕も、
開高健氏の著書にハマった時には
「煙草ってイイかも」って、
思ったりもしたんだけどねぇ~…。
映画と関係ない話しで長くなってしまいました。
この映画は、
煙草の「善し悪し」を問うものでは決してない。
煙草がモチーフとして取り上げられているものの
それ自体はそんなに重要じゃあないのだ。
どんな不利な立場でも、話術と戦略次第で
相手をケムにまくことができる
ニック・ ネイラー演じる主人公の巧みな情報操作と
それに踊らされるかのような社会の在り方を
ドロドロとした人間の嫌らしさを交えながらも
軽~いタッチで描いていて爽快!!!
ゲラゲラ笑うようなものではなく
頭の中を、なんともいえない心地よさで
揉まれているかのような、
はたまた、脳をくすぐられているかのような快感だ。
面白かった!!
原題の『THANK YOU FOR SMOKING』を
直訳すると「喫煙してくれてありがとう」。
なぜか『FOR』が抜け
『サンキュー・スモーキング』となった邦題を
直訳すると「あなたに喫煙を感謝します」。
なんとも、おマヌケだねぇ~。