2006年11月

トゥモロー・ワールド

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とにかく映像が
生々しい!

文字どおり
湯気が立ち上っている。

「映像美」という表現は
似合わないと思うけど
この映像たちは、
僕にとってかなり衝撃的だった。

特筆すべきは戦闘シーンと出産シーン。
格好良く綺麗に描かれているのではなく
臨場感あふれる、そのリアルさに圧倒された。

刺激的でありながらも、クールで淡々としている。
まさに主役のクライヴ・オーウェンのイメージだ。


筋書きは、良くありがちな退廃した近未来。
人間が生殖能力を失い、世界が衰退していくということは
物語りの中では重要なことであるにも関わらず
なぜそうなったのか?などの謎解きはいっさいされない。

終始、潤いを無くし枯渇した
人とは思えない人間達が描かれる。

そんな中に出てくる、ささやかな人間らしさが
なんとも力強く、幸せなことに感じられることか。
マイケル・ケインの人臭さが、実にイイッ!!!!!


ただ、てんこもりの展開にも関わらず
主題が見えてくるまでが長い!
説明がほとんどない意味ありげなシーンの連続に、
観ているこちらの想像も追い付かない。

いろんな解釈ができそうな映画ではあるけど…
もう一度観たいとは思えないしなぁ~。


駄作と言い切るには勿体無い出来だけど
傑作と言い切ることは、
出来だけじゃ判断できないんだよねぇ~。

あと、このタイトルは
安直で、安っぽ過ぎないかなぁ~…。

プラダを着た悪魔

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おんもしろ~~~~いっ!!!

自分を高めるということは
「コスメ」だけだと信じてるOLが
「かなりヤバァ~い♪(死語?)」と
喜ぶぐらいのコメディかと
タカをくくっていたら…

どっこい上質なカシミアのような
本物の手触りの快作!!

かなりヤバい(笑)!!!!


ファッション雑誌をめくるかのような
オープニングの女性達の格好良さったら♪

女性は男よりも
ファッションを楽しめて良いなぁ~って
漠然と思っていたけど、毎日の生活の中で
それを維持し、化粧もして、なんて大変だねぇ~。


アン・ハサウェイ演じる、
ジャーナリストを目指すアンディ。
仕事に対しては大きな夢があるけれど
ファッション誌の仕事は通過儀礼としか思っていない。

彼女自身、自分の野暮ったさは承知の上で
ファッションに命をかけている同僚達のことを
別世界の人間として、軽く軽蔑している感じだ。

人間の本質は外見ではないという持論から
あえて外見に関して無頓着に徹していたのだが
スタイリストの力を借りて一念発起。

マドンナの「ヴォーグ」に乗って
モデルさながらのファッションに身を包み
闊歩するさまの、なんと颯爽として美しいこと!


笑っちゃうくらい、まるで別人のように
イキイキと仕事をこなす彼女を
「魂を売り渡した」と、快く思わない恋人と友人。

どんなに着飾ったとしても、それは仕事のため。
アンディ自体は変わっていないのにも関わらず
彼女が変わったと決めつける彼らを見ていると
「ボロは着てても心は錦」をとなえてる人でも
着飾った人の心の錦は見えないんだなぁ~って思った。

それって結局、外見だけで判断してんじゃん。

人って
自分の印象で人を見てしまうんだよねぇ~。
仕方ないことなんだけどさ。


アンディのボス、悪魔のような上司・ミランダを演じるは
メリル・ストリープ♪
彼女の、クール且つ穏やかで
秘めたものを感じさせる人間らしさ満点の演技のおかげで
漫画から飛び出てきたヒステリックな悪魔にはならず
恐くとも信頼でき、
愛すべきボスとしての説得力があった。

自分にも他人にも厳しい彼女が
ふとアンディに見せた無防備な素顔。

映画の中では、理不尽な命令もあったけど
仕事のためには自分自身をも刃に身をさらすような姿勢には
学ぶべきところが多かったなぁ~。

ああは成れないし、ああ成ろうとも思わないけどね(笑)。


男のファッションには、
なぁ~んも触れてないのが残念(笑)。

アンディの恋人、および
彼女にちょっかいを出す業界男ともども
ちぃ~っとも魅力的に見えない。
仕事に追われ頑張っているのを目の当たりにしながら
誕生日に会えないと拗ねる女々しい男なんてなぁ~。

なんで仕事より、あんな男を選ぶんだろう?

賛否両論のエンディング。
この作品の一番の見どころであるアンディの輝きを
全否定しかねない展開だもんなぁ~。

確かに僕もちょっと意外で残念に思ったけど、
すごく前向きな選択の結果であるところに、清々しさも感じた。
着飾らないけれど、決して昔の彼女に戻ったわけではない
輝きみたいなものを感じられたからね。


人生の半分以上を占める仕事の時間。
その時間に、ただ忙殺されている大人に向けての
エールであるとともに、素敵なファンタジーと見れば最高!
楽しかったぁーーーーーーー!!!!!!!!

☆☆☆☆☆

蛇足…
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サントラには、
KTタンストールの
「Suddenly I See」が入ってない!

絶対欠かせない曲だと思うんだけど
なんでぇ~~?!

7月24日通りのクリスマス

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乙女チックな
ラブ・ファンタジー!

ドジでイケてない女の子が
王子様みたいな憧れの人と再開し
メガネを外して、
どんどん綺麗になり
うまく行くかと思いきや
お姫様みたいながライバル登場…

なぁ~んて、

夢見る少女が
登場人物に感情移入して
バイブルにしちゃいそうな
往年の少女漫画だ。

「往年の」ってトコがミソ。

決して、イマドキの少女が共感できるとは思えない
実写で見せられると痛さ倍増の、こそばゆさ満載である。

この映画を作っている方々も、それは充分承知なようで
劇中に出てくる、主人公が大好きな漫画の作者が
「いがらしゆみこ」だったりといった遊びもある。

ただ、狙って作っているとは思われるものの
けっこう真っ向勝負だったりもするので
イマドキじゃない僕でさえ、気が遠くなりそうだった。

ことあるごとにサユリを応援する声として登場する
ポルトガル人の男の子とおじさん。
めっちゃイライラしたんですけど。
なに、あれ?


主人公サユリを演じるは中谷美紀ちゃん。

役どころが「嫌われ松子の一生」と被らなくもない。
「松子」は、彼女の真面目な演技と
POPな演出との妙が見どころだったけれど、
この「7月24日」は、真面目な演技と
正統派の演出がしっくりき過ぎてて、面白みに欠けた。

変わっていくサユリが
気が気でならない幼なじみを演じるは佐藤隆太くん。
彼が悪いわけじゃあないと思うんだけど
中谷美紀ちゃんとでは、絵的にしっくりこないんだよねぇ~。
そこにもっと説得力があったら、
物語りにふくらみが出たと思うんだけど。

お父さん役の小日向さん、またまたすっごくイイ味出してます。
その恋人(?)役のYOUも、クサイ台詞はあるものの
ちょっとお茶目なイジワルさが地のまま?可愛かった。

上野樹里ちゃん、端役ながらイイ演技してます!
旬だねぇ~。


可もなく不可もなく…というか
どっちかと言うと不可。

吉田修一原作ということと、
電車男の監督いうことで期待してた本作品。
原作は面白いのかな?

読む気は、全くなくなっちゃったけど。

ナチョ・リブレ 覆面の神様

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アイタタ…。

寒い。
寒過ぎる。

ジャック・ブラックの濃さは
承知の上で観たんだけど…。

こりゃあ、あきまへん。

あんなナリだけど、純粋…てな
キャラクターを期待してたので
彼が悪ノリをすればするほど
貧血になりそうだった。

ちぃぃぃぃぃぃ~~~~~~っとも、笑えねぇ~。


一所懸命なのに不器用だったのなら同情もするけれど
やること成すこと、ガサツでいい加減。

失敗をぜぇ~んぶ人の人のせいにするようなヤツの
サクセスストーリーなんて、腹立たしいだけだ。


素朴な笑顔のかわいい子供達。
美しくも可愛らしいシスター。
野蛮人かと思いきや、情に厚いヤセなど、
彼の周りの人達はすっごく魅力的なのに…。

ヨネえもん杯ラズベリー賞最有力!

デスノート the Last name

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巷で話題騒然?!

僕の周りでは
観た人は少数だけど…

「テレビ放送で、まとめて見る予定」
そういう人は何人かいたので
興味がない訳ではないらしい。


さてさて、続編となる今回
いよいよ全てが集束していくわけで
目が離せない展開だった。

藤原竜也くん演じる月(らいと)と
松山ケンイチくん演じるL(エル)との駆け引きが面白い。

特に、無表情なLが見せる人間臭さや
ちょっと純粋で可愛い行動など
ストーリーを追うだけではない部分に
すごく魅力を感じた。
こういうの好きだなぁ~。

それは、どのキャラクターにも言えることで
端役に思えるサブキャラクターでさえ
ちょっとした主張があってイイ。

戸田恵梨香ちゃん演じるミサミサこと弥海砂も
ただのおバカキャラではなく
活きたムードメーカーになっていた。


力をもつことによって、壊れていく人間。

片瀬那奈演じる女子アナの高田清美が
正義感から使い始めたはずの力に翻弄される様は
とても哀しく恐ろしかった。
まあ、それは月も一緒なんだけど…。

力を持ったつもりでも、
結局は力に振り回されてしまうなんて
人間は哀しい生き物だねぇ~。

それでも、力のない人間から見たら
「力」って魅力的だよねぇ~。
程よい「力」だったら、僕も欲しいもの!

あ、僕に「力」を持たせたら
世の中が大変なことになっちゃう(笑)。


周囲の人達が活きることにともなって、
初めは月に感情移入していたはずなのに
いつの間にかそれをとりまく群集目線になっていた。

月の理想の世界とは、
本当に多くの犠牲のもとにしか成り立たなかったのか?


自由な世界は素晴らしいと思うけれど
「社会」の中では、
他人を無視した自己主張ばかりでなくて
ある程度の自己犠牲の精神が必要なんだろうなぁ。

殺伐とした社会だからこそ
たとえ自分が損をしてでも、
謙譲の気持ちをもてたらいいんだけどなぁ~。

デスノート前後編、堪能しました!

虹の女神 Rainbow song

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まだ『天使の卵』の
へっぽこ演技の印象が生々しい
市原隼人くん主演だ。

ずいぶん前に予告編を見た時には
絶対観たい!と思ったものの
彼のことがネックになって
そうとう気がそがれていた。

それでも、
映画は観てみないと分からん!と
及び腰になりながらも劇場へ。


観てよかった♪


恐れていた市原隼人くんのセリフまわしが
ほとんど気にならなかった。…不思議だ。

上野樹里ちゃんって、良いなぁ~。

若干野暮ったくもあり、脱力感も漂い
だけど、
彼女なりに精一杯生きてる感じが伝わってきて、良い。

市原隼人くん演じる「智也」にノリでプロポーズをされた
上野樹里ちゃん演じる「あおい」が、泣いて怒るシーンに
不覚にも涙してしまった。


今回の蒼井優ちゃんは、目の見えない妹役。
可愛いよ。たしかに可愛いけど…
ここまで意味ありげなキャラクターにしないで
ただ内気な妹くらいでもいいんじゃないかなぁ~。
必要以上に印象が強い気がする。

変な秋田訛りを話す酒井若菜ちゃん。
あまりにも痛い、老けた相田翔子ちゃん。
などなど…
ホントに必要なのか?というシーンも多々あって
若干ダラダラした印象もあるのだけれど…。


フィルムの映像が混ざるというのは
決して新しい手法ではないけれど、イイ味出してるねぇ~。

あおいがファインダーを通して見た世界が
虚構なのか現実なのかが曖昧になって
不思議なリアルさを、かもし出していた。

見上げた空にカメラが移動するかと思いきや
水たまりに映った空を写すなど
カメラワークにもこだわりが溢れてて
キレイキレイなだけじゃないのが良いなぁ~。


死を通して大切なものに気付くという作品は多い。

その悲しみだけを全面に出す「お涙頂戴作品」ではなく、
普通に過ぎていく戻らない日々が
いかに貴重な時間なのかを気付かせてくれる
素敵な作品である。

観てよかった♪ ホントに♪
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