とにかく映像が
生々しい!
文字どおり
湯気が立ち上っている。
「映像美」という表現は
似合わないと思うけど
この映像たちは、
僕にとってかなり衝撃的だった。
特筆すべきは戦闘シーンと出産シーン。
格好良く綺麗に描かれているのではなく
臨場感あふれる、そのリアルさに圧倒された。
刺激的でありながらも、クールで淡々としている。
まさに主役のクライヴ・オーウェンのイメージだ。
筋書きは、良くありがちな退廃した近未来。
人間が生殖能力を失い、世界が衰退していくということは
物語りの中では重要なことであるにも関わらず
なぜそうなったのか?などの謎解きはいっさいされない。
終始、潤いを無くし枯渇した
人とは思えない人間達が描かれる。
そんな中に出てくる、ささやかな人間らしさが
なんとも力強く、幸せなことに感じられることか。
マイケル・ケインの人臭さが、実にイイッ!!!!!
ただ、てんこもりの展開にも関わらず
主題が見えてくるまでが長い!
説明がほとんどない意味ありげなシーンの連続に、
観ているこちらの想像も追い付かない。
いろんな解釈ができそうな映画ではあるけど…
もう一度観たいとは思えないしなぁ~。
駄作と言い切るには勿体無い出来だけど
傑作と言い切ることは、
出来だけじゃ判断できないんだよねぇ~。
あと、このタイトルは
安直で、安っぽ過ぎないかなぁ~…。