「ママミヤ♪」
このあっけらかんとした感じ、たまらなく好きだなぁ~。

完璧を求めたり、
こだわりを譲れないかたくなな人にとっては、
このうえなく程度の低い作品に思えるかもしれない。

どんな作品にもいえることだけれど
同じ物を観ても、どう受け取るかはその人次第。

「細かいことはうっちゃっといて
 楽しんじゃったもん勝ち!」

それがこの作品のテーマでもあるし、
まさに作品の創り方そのものともいえるだろう。


「細かいところは気にせずに」と言っても限界があるし
けっこう突っ込みどころ満載ではあるけど、
耳馴染みのあるABBAの楽曲のおかげで
力技にかけられたがごとく楽しむことができた。


男性メイン俳優3名の歌唱は、ホントにこころもとない。

ダンスだって、頑張って練習しました感がにじみ出ている。
だけど、そのたどたどしさにすら
一緒に踊りたくなるような楽しさを感じた。

「ユーキャンダァ~ンス♪」


ソフィ役/アマンダ・セイフライドの
スチールを初めて見た時は
「地味なコだなぁ」って正直思った(名前も覚えにくいし…)けど
どうしてどうして、まだあどけなさの残る透明感のある表情や
よく通る軽やかな歌声はとても魅力的!


そして、やっぱりメリル・ストリ-プ♪

しっかりと母親の存在感を保ちながら
飛んだり跳ねたり、やんちゃな顔をものぞかせ
なんとも魅力的でアクティブな彼女。
堂々とした歌いっぷりにも、とても驚かされた。

なんと、素晴らしい表現力に溢れた人なのだろう!


映画が活劇だったころの日本だったら、
きっと、観客たちもスクリーンに合わせ
一緒に歌い踊ったであろう!

かくいう自分も、帰り道では
腕を上げ振り踊りたい衝動を抑えるのに必死だった。
いや、マジで。


ストーリーは下世話で他愛のないものだし、
いわゆる、不朽の名作!という雰囲気は皆無だけど、
こんなに楽しめてハッピーな気持ちにしてもらえたなら、
僕にとって『Mamma Mia !』は、素晴らしい作品です!!