いやはや、地味な題材ですねぇ~。
短編アニメーション部門でアカデミー賞を取った
『つみきのいえ』と同じく、老人が主人公である。

絵本がそのまま動き出したような
叙情的な雰囲気である『つみきのいえ』に対して、
『カールじいさん』はいかにも
エンターテインメントになっているのがおもしろい。


チケットを取ったあとに
「すごくつまらなくて寝てしまった」と言っている人がいたので
ちょっと後悔したのだが、
どっこい、実際に観てみたら僕の琴線には触れまくり!

老人と動物と子供という
映画では「ずるい」とされるモチーフを揃え
ここまで嫌味なく楽しめるのは
アニメーションならではなのかもしれない。

犬たちのくだりが、めっちゃ笑えた♪
いやぁ~、動きがすっごく魅力的なキャラたちなんだよねぇ~。


日本人が作ったら、家が飛ぶにいたる経緯は
そこだけで一本の作品になっていたかもしれないし
普通のお涙頂戴映画になってもおかしくない。

しかぁ~し、過去の部分を大胆に端折り
冒険に比重をおいた潔さはお見事!

ダラダラと、ただ長いだけの作品なんて嫌だもんねぇ~。


今回、3Dで観てみた。

3Dメガネは、昔懐かしい赤と青のレンズではないものの、
偏光レンズを使っているため色がくすんでしまうのが残念。

使用した3Dメガネの殺菌・洗浄などはしないようで、
油脂(たぶんポップコーンの油…)がレンズ面にべったり。

いくら拭いても取れず、ぼんやりと滲んだ感じになったのが不快だった。

そして、上映時間103分とべらぼうに長くはないにも関わらず
やっぱり3Dは目が疲れた。


地味な題材ではあるものの
ハラハラどきどき、そしてじんわり暖かくなれる楽しい作品でした!!
カラフルですごくキレイな映像だったから、
3Dレンズなしで観たほうが良かったかもなぁ~。


あと、本編前に上映される短編
『晴れ ときどき くもり』も
笑いつつ、ちょっとだけ考えさせられる要素をもつ
優しさにあふれたステキなファンタジー作品でしたよー!!