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『クローサー』と言っても、
スー・チー出演の
アクション映画の方
ではないですよ。
似たようなタイトルは
仕方ないとしても、
全く同じってのは
なんとかならない
もんですかねぇ。

クローサーを検索したら
「閉じる人」と出たんだけど
どういう意味だろ?

ちょっとヨーロッパな雰囲気を漂わせる予告編で
「フォトグラファー/ジュリア・ロバーツ」と出た時点から
ずっと感じていたんだけど、とにかく…
嘘くせぇ~っ!

まるで、辻仁成の文章みたいに安っぽい。
こんなに豪華なメンバーで、ここまでうさん臭いなんて!

ひと昔前のトレンディドラマのような
現実味のない虚構のモチーフが重ねられていく。
肩書きなど、装飾に過ぎないという感じ。

そんな上っ面な感じを斜に構えて観ていたのだが、
行動や言葉が非常に生々しくストレートなことに気付く。
すると、ふと、彼らが語る言葉が入ってきた。

それまでは、表面的なものに惑わされていたが
いわゆる映画的な飾られた美しいセリフは、ほとんど出てこない。
内面の弱さやずるさがにじみ出たような
言いたくない。そして、言われたくない言葉の応酬だ。

「出逢って何年」「付き合って何年」というセリフの説明のみで
恋愛の甘く美味しい部分は、ほとんど描かれない。
時間経過や感情の変化は役者達の演技から汲み取るしかないので
いくら芸達者な人達が出てても、ちょっとシンドイなぁ。

この作品で一番面白かったのは、
クライヴ・オーウェン演じる医師がセックス・チャットで
ジュード・ロウ演じる作家による女性と偽ったものであると気付かず、
卑猥な書き込みに「うひょひょっ」って表情をする所。
一番の見どころは、
ストリッパー役なのに
一度も観客サービスなしのナタリー・ポートマンかな(笑)。

正直、ちっとも面白くは感じられなかったんだけど
なにかが心に引っ掛かる。そんな作品だったなぁ。
嘘が愛を育み、真実が愛を壊す-。豪華アンサンブルが魅せる“大人の恋愛ドラマ”
通勤者であふれる朝のロンドン。新聞記者のダンは、車と接触事故を起こした女性を助ける。彼女の名はアリス。ニューヨークでストリッパーをしていたアリスは、その日ロンドンに着いたばかりだった。2人は恋に落ち、同じ部屋で暮らし始める…。1年後。処女小説の出版を控えたダンは、アンナという女性写真家に一目惚れする。アンナは恋人のいるダンを拒むが、ダンの心の揺れはアリスに見抜かれていた。一方、アンナはダンの悪ふざけがもとで医師のラリーと出会い、結婚するが…。それぞれの愛は、やがて運命的に交錯してゆく。


世界30ヶ国語に翻訳され、100都市以上で上演されたパトリック・マーバーの傑作戯曲を、『卒業』の名匠マイク・ニコルズ監督が映画化した本作は、ロンドンの街を舞台に絡み合う4人の男女の恋愛模様を、エモーショナルに、シニカルに、リアリスティックに描き出す“大人の恋愛ドラマ”。元の戯曲を作者自らが脚色しているため、シーンの運びに無駄がなく、また随所に散りばめられた名台詞も鮮烈な印象を残す。写真家、作家、ストリッパー、医師という登場人物には、ジュリア・ロバーツ、ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン、クライヴ・オーウェンという当代きってのスターが集結。愛に燃え、傷つく等身大の心の表裏を、見事なアンサンブルで表現している。ポートマンの多感なヒロイン像とロバーツの成熟した女性像の対比も、女性客の共感を呼びそうだ。

【STAFF】
監督:マイク・ニコルズ(『卒業』『パーフェクト・カップル』)
脚本・原作:パトリック・マーバー
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【CAST】
ジュリア・ロバーツ(『モナリザ・スマイル』『オーシャンズ12』)
ジュード・ロウ(『コールド マウンテン』『ロード・トゥ・パーディション』)
ナタリー・ポートマン(『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』『レオン』)                   
クライヴ・オーウェン(『キング・アーサー』『ゴスフォード・パーク』)

2004年 アメリカ