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前半はクールな近未来SF。
予告編でおおまかなストーリーは
分かっちゃっているんだけど
謎めいた部分にうまく引っ張られて
ドキドキしながら観られた。

「ブレードランナー」のような
混沌としてダークな未来都市ではなく
今の世界がちょっと発達したような
いかにも在りそうな世界観が面白い。


主演のユアン・マクレガーは
良い意味でも悪い意味でも
スタイリッシュな雰囲気とは程遠いので
とても人間的だ。
子供のような真直ぐな眼差しは彼の真骨頂。

スカーレット・ヨハンソンは
相変わらず、なにかしでかしそうな
一筋縄ではいかない感じ。
キャラクター以上に個性が立ってる気もする。

ブシェーミが、面白い役を好演。
昔はスゴイ顔だと思ったけれど、ここまでくると
得な顔にも見えてきちゃうな。


後半は、まるで別の映画かと思うような展開。
激しいカーアクションの連続!
そこまでやるか!というド派手なシーンの連続で
何台もの車がグッチャグチャ。
ヘリコプターも滅茶苦茶なら、ビルも大破!

予想を大きく上回る激しさの
エンタテインメント大作でした!


ここからネタバレ注意です!
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予告編で分かると思うけど
この映画はクローンが題材。

主人公自身がクローンであり、
そこに人間の尊厳は?などという道徳的な問いかけはない。
ただ、一所懸命生きようとする生命と
それを商品としてしか見ない、奢った人間のエゴが
アクション映画として描かれている。

そのせいか、カタルシスはあるものの
感動という部分では弱いかも。

同じくクローンを扱った作品では、
『ポケットモンスター/ミュウツーの逆襲』の
「クローンもなにも関係ない!同じ生き物なんだ!」
という描き方は泣けたなぁ~。