なにゆえ、現代に無声映画なのか?!

そんな疑問と、
どうせ「昔はよかった」に終始しちゃうんじゃないの?という
懸念もありつつの鑑賞。


いやぁ〜、なかなか面白かったです!
「サイレント」から「トーキー」へという
映画の黎明期をパワフルに描き、
そしてなんともチャーミング♪

サイレントならではの少しオーバーな表情や
効果音やサウンドトラック。
どこかで観たことのあるような
懐かしさに溢れているものの
ただの懐古趣味にとどまらない絶妙なさじ加減。

いかにもサイレント映画なストーリーも
分かりやすくて楽しい!


ただ、もし
この作品が現代に撮られたものでなかったなら
ここまで評価はされなかっただろうとも思う。

第一回 最優秀俳犬賞を獲ったという犬、
ジャックラッセルテリアのアギーは話題どおりに可愛かったものの、
肝心の主演俳優の存在に重みが感じられないのと、
主演女優に初々しさや華がなく
イマイチ微妙な感じで説得力不足なのが厳しいところだ。

まあ、それでも…
音はおろか映像まで飛び出す現代において
あえて今、サイレントを撮ったという意味と
映画への愛がこの作品には溢れているし、
なにより
映画を観る楽しさを存分に味わわせてくれたということを
僕は評価したいな♪