☆☆★つまらないけどキライじゃない

メランコリア

 

この映画、刺激的なことは確か!

『2001年宇宙の旅』を彷彿とさせる荘厳なオープニング。
緊張感と焦燥感を漂わせた、現代アートのような高感度な映像。
かなりグロテスクではあるものの
スローモーションと音楽のチカラも相まって
圧倒されるほど美しい!


…と、長ぁ~いプロローグだけで
お腹いっぱいなところで、いよいよ本編。

いかにもラース・フォン・トリアー監督らしい
手ぶれとピントぼけの映像。

説明が極端に少なく、内容をつかみにくいまま進み
観客をイライラさせる展開も、この監督ならではか。


主題とかけ離れたところを描くことに終始する第一部。

まるで虚飾の象徴であるかのように
キルスティン・ダンスト演じる主人公・ジャスティンの
結婚披露パーティーに興じる人々が映され、
それぞれの本音があぶり出されていく展開にゲンナリ。

観ているだけで嫌気がさすような人間関係は
ある意味ではこの作品の主題なのかもしれない。


唐突にメランコリアと呼ばれる惑星との
衝突までが描かれる第二部は、
シャルロット・ゲンズブール演じる
ジャスティンの姉・クレアの表情そのままの
陰鬱で薄暗い画面構成。

いわゆるパニック映画のように、
わーわーキャーキャー泣き叫ぶような
分かりやすい表現でないのが、逆にリアル。

藤子・F・不二雄が描いた短編漫画『ある日…』に
共通する部分があるかもしれない。


とはいえ、
敢えて共感しにくいように作ったのではないかと思われる
キャラクター設定は好きにはなれない。

ここで感情移入しやすいようにしてしまっては
ただのお涙頂戴作品に陥ってしまう危険性もあるから
絶妙なバランスなんだろうけど…。

この姉妹、癇に障る。


妙にリアルで、
だけど夢の中のような不安をあおる浮遊感もあって
すごく不思議な感覚の刺激的な映画だった。

 

コクリコ坂から

 

毎回、ひどいひどいと言いたいがために
観に行ってるわけじゃないんだけど…。

いわゆる宮崎駿作品風のキャラクターが動きだすと
ついつい往年の名作を期待しちゃうんだよねぇ~。
作品の方向性が違うんだから、
もう少し紛らわしくないキャラクターデザインにしたら良いのになぁ。

とはいえ、今回のような地味な作品って
けっこう好きです。
手嶌葵ちゃんが歌う「さよならの夏 ~コクリコ坂から~」
イイなぁ~。好きだなぁ~♪


ただ、アニメで作る意味があんのかなぁ~って
ついつい思ってしまうのも事実。

二度と観たくないわけではないけど
もう一度観たいかというと、そうでもない。


 

ダンシング・チャップリン

 

周防さんによる
草刈民代さんのための映画かと思ったら
男性バレエ・ダンサーである
ルイジ・ボニーノさんを中心に描かれていた。

僕はバレエ・ダンサーといえば
ナルシストで神経質な人というイメージがあったのだが
彼はとてもほがらか。
きっと人に見せない部分での努力はすごいんだろうけれど
そんなストイックさはほとんど感じさせない笑顔と人柄が
とても魅力的だった。

映画の前半・第一幕は、
舞台を作り上げていく過程のドキュメンタリー。
退屈するのでは?と思いきや
プロフェッショナルの仕事っぷりに引き込まれた。
面白い!

幕間
なぜか5分の休憩である。
映画が特別長いわけでもなく、
トイレ休憩にしては短く微妙な感じ。

僕が観た時の客層は、年配の女性中心。
ほんの5分の休憩なのに、まぁ~喋る!しゃべる!!

作品の意図としては面白いものの
僕にとっては苦痛の5分間だった。

んで、後半の第二幕。
『ダンシング・チャップリン』の舞台だ。

ルイジ・ボニーノさんの名演と
草刈民代さんのキュートでパワフルな表現力が素晴らしい!
そして、惚れ惚れするほど
指先まで美しいんだよねぇ~♪

短い舞台を観ているような作りながらも、
これは、やはり映画だ。
カーテンコール的な余韻がないのは
ちょっと残念だったなぁ〜。

 

SOMEWHERE


映画界随一のガーリー番長
ソフィア・コッポラ待望の新作やー!

…と書き出したものの、今までは
「あたしっていいセンスしてるでしょ」的な部分が
鼻についてはいたんだよね。

今回の『SOMEWHERE』は
ガーリーな華やかさや豪華な装飾に頼らない
シンプルな表現が高印象♪

表面的なソフィア・コッポラらしさを排除したことで
ホントにセンスいいんだなぁ~と唸らせられた。


ハリウッドスター役のスティーヴン・ドーフは
華がなさ過ぎてまったくスターに見えない。
父親としてはすごくいいけど、設定に無理があるよなぁ~。

その娘役エル・ファニングちゃんは
大人と子供の狭間の輝きがフィルムの中からあふれていて
目を奪われるほど素晴らしい!!
これだけでも観る価値あり!!!!

…というか、そこ意外は観る価値なし!

あ、双子のポールダンサーズの
モヤモヤした感じも見所かも♪ 装飾に頼らず『ヴァージン・スーサイズ』や 『ロスト・イン・トランスレーション』のような ダラダラした展開を見せられては、ただ退屈なだけ。 「あたしって高感度な映画が好きなの」って人にはお勧めだけど、 けっこう眠くなるよ。

リトル・ランボーズ


子供の無邪気さは とても残酷。 そんな、ありがちな主題を 陰湿な目線ではなく、 欲望に忠実な子供たちとして 爽快な描きかたをしていて楽しい! 出てくる人たちが、 みんなちょっと変わってるし 嫌な部分も良い部分も合わせ持っているというのが 人くさくてリアル。 パロディーやコミカルな演出も ハメを外しすぎない塩梅で、かなり笑える♪ 戒律に厳しい母親とのやりとりや 理不尽な扱いをする兄に対する信頼と愛情など ちょっと堅い内容を やわらか~く丁寧に折込んでいるのもイイ! ちっちゃいランボウたち(notランボー)♪
とても楽しかった!!
 

マザーウォーター


つまらないよ。 面白かった?と聞かれたら、そう答えるしかない感じ。
登場人物の背景はほとんど描かれず、 意味ありげなセリフから想像するだけ。 そして、その結果も一切描かれない。 ただ、なんとなく知り合った人たちの ほんの短い付き合いを切り取っただけ。 ただ、それだけ。 そぎ落としすぎて、逆に不自然な感じすらする。 シンプルな生き方だけが 無理をしない生き方だと押しつけないで欲しい
とも思うしね。
もうちょっと雑音や無駄があったほうが 僕は好きだなぁ。

つまらない。
だけど、この映画のストイックさは
潔くて、好きでもあるんだよねぇ~。
 

トイレット



お涙頂戴になりがちな題材を
一風変わったコメディ仕立てにしてるところが
好きだなぁ〜♪ もたいまさこさん以外は ほぼカナダ人が演じていることによって どこか非日常の物語にも感じられる。 シュールではないけど、基本はローテンション。 説明はほとんどなく、 表情だけで様々なことを想像させられる。 …っていうか、想像しないとついて行けないし(笑)。 どこかにこういうヘンテコな人たちがいるんだな。 と、受け入れて、楽しむ。 この映画は ただそれだけで良いんだと思う。 それ以上でも、 それ以下でもない、ユルさこそが可笑しく
ク〜ル

 

プレデターズ


初期プレデターに原点回帰やー! 意味がわからないまま突っ走り、 ただただ心拍数が上がっていく快感! 一人また一人と死んでいく王道プロットなのに、 すごく引き込まれ見ごたえがあった。 後から考えたら細かい疑問点がないわけじゃないけど、 観ている間に騙してもらえたらそれで十分! プレデターに息づく侍スピリットと緊迫感。 妙にフューチャーされていた ヤクザとプレデターの一騎打ちにやられた~♪
 

パーマネント野ばら

説明がすごく少なくて
想像によって補う部分が多いから、
「意味がわからない」人もいるんじゃないかな。

だけど、僕にはそれがイイほうに働き
見事ツボにハマった♪

菅野美穂ちゃん演じる「なおこ」の
みんなの中にいるのに独りであるかのような不安げな表情と
江口洋介演じるカシマとの間に漂う穏やかで幸福な空気とに
一喜一憂させられる。
夏木マリや宇崎竜童、小池栄子ちゃんたちの
人間味あふれるキャラクターや、
パンチパーマのおばちゃん達も強烈で楽しい!


人は皆それぞれ、ちょっとだけ狂ってる。

それを受け止めあいながら
ぬるま湯のように生きていっても良いのではないだろうか?

僕は、世間のルールには異常に厳しいほうなので
自分の余裕のなさに辛くなるときがあるのだけれど
この作品を観たら、
あまりキッチリし過ぎるのも考えものだな。と、反省させられ
ちょっと気がラクになった。

子供に声をかけられ
振り返った菅野美穂ちゃんの表情
絶品です♪

秒速5センチメートル

576621d2.jpg

山崎まさよしの
『One more time、One more chance』は
何度聴いても、いい曲だなぁ~。と
改めて思った。

第1話「桜花抄」
第2話「コスモナウト」
第3話「秒速5センチメートル」
という、短編3本で構成されたアニメーション作品の
主題歌として使われた。

『One more time、One more chance』と言えば
「月とキャベツ」しかあり得ないべ!とも思うのだが
いい曲というのは、人それぞれにイメージが生まれ
創作意欲も湧くんだろうね。


短編3本で構成とは言っても、
第1話と第2話を観ずして第3話はあり得ない。
むしろ三部構成の一本という感じだ。

タイトルの秒速5センチメートルは
「桜の花びらの落ちる速度」だそうだ。
ほほう~、いいタイトルだねぇ~!


主人公の遠野貴樹と、ヒロイン・篠原明里。
彼らの切ない恋愛模様が
まさに、桜の花びらの落ちる速度かのごとく
はんなりはんなりと綴られていく。

とにかく背景美術が素晴らしい!
けっして写真ではない、絵としてのリアルさが見事。
まさに光がこぼれんばかりの風情である。

一瞬足りとも気を抜かない緻密さには
職人気質を見た気がする。

背景が主役だね。


そう、本来はメインとなるべき人物が…稚拙。
背景を活かすため、あえてシンプルな線で
という意図もあるのかもしれないが
僕には、手を抜いた絵にしか見えなかった。

もっとリアルに…というのではない。

背景とのバランスを保てるような
シンプルな中にも、もう少し味のある絵が見たかった。
一本の線で動きを表現する素描のような、生きた線で。
そこまで要求するのは酷かもしれないが
要求されるのに価する背景なんよ!

あなたには、その価値があるから♪
by川原亜矢子


キャラクターの動きや表情が
妙にアニメーションチックで、すっごく嫌だった。
声優のアニメアニメした演技も鼻について、
僕は好きじゃない。

風景や間で表現するスタイルは
とても素敵だと思うし、好きな世界なんだけど…。
現実的な内容だからこそ
文学的であるからこそ
そうでない部分が異常に浮いて目についちゃって。


軽い苛立ちを感じながら
第3話「秒速5センチメートル」の
『One more time、One more chance』が
流れると…。

ぞわわわわぁぁぁぁぁ~~~~~~!
いやぁ~、
この数分間のための作品だったんだねぇ~。
この一瞬のために、
最後まで観た甲斐があったというもの(笑)。

でも、もしテレビで見てたら
最後まで見ずに消しちゃってたろうな…。
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